お知らせ内容

実施年月日 2011年7月23日 
地域相談会(大津)を開催

 平成23年度2回目の地域相談会を7月23日(土)の午後に、大津市の明日都浜大津・ふれあいプラザで開催しました。この相談会には大津赤十字病院で皮膚・排泄ケア認定看護師をされている上村 笑 先生に初めて来て頂きました。上村先生には『ストーマの晩期合併症とケアのポイント』をテーマに講演を頂き、その後相談会として参加者(13名)からの相談や質疑・応答、情報交換が活発に行われました。
 講演に先立って、災害時の持ち出し用装具についても上村先生から具体的な提示がありました。乾パンや水など通常の災害時持ち出し用に加えて、オストメイトは次のようなものも準備しておくと良いとの事です。
?ストーマ用品・小物類も必要最小限含めて2週間分をまとめておく。
?ストーマのサイズに合わせて穴を開け、すぐに装着できるようにしておく。
?潅注排便法の人は、自然排便法もできるように準備しておく。
?携帯メモに日常使用している装具の商品名や購入先など緊急連絡先の電話番号などを記載しておく。
 万が一に備えてストーマ装具などは2週間分を準備しておくとともに、通常の外出時にも念のため、替えのストーマ装具を携帯することを勧めておられました。
 講演ではストーマの晩期合併症についてお話し頂きましたが、晩期合併症とは主に退院後に起こる可能性が高い合併症のことで、ストーマ陥没、ストーマ傍ヘルニア、ストーマ脱出、ストーマ狭窄、ストーマ周囲皮膚障害などがあり、それぞれの原因とケアのポイントあるいは予防や注意点について分かりやすく解説して頂きました。
 講演後の相談会では、活発な意見交換がありましたが、特にストーマ装具の選び方、装具交換のタイミング(季節によるタイミングの違いも含めて)、ストーマ周囲の「ぶつぶつ」に対する対応などに対するアドバイスや意見交換が積極的になされました。
 この講演や相談会を通して分かることは、ストーマについて少しでも心配なことがあれば早い目にストーマ外来で相談することが大切だという事です。そうすれば皮膚科に受診した方が良いのか、外科を受診した方が良いのか、またストーマ外来で対応できるのか適切に判断してくれるからです。皮膚・排泄ケア認定看護師さんも滋賀県内で26名になり、ストーマ外来も増えてきたので気軽に利用して下さいとの事でした。また日本オストミー協会のような患者会などで、思いを共有することや経験談を話し合うことも精神的に大きな支えになるとの事でした。
[講演の詳しい内容は、日本オストミー協会滋賀県支部の11月号会報誌に記載します。