お知らせ内容

実施年月日 2012年04月21日 
膀胱がんセミナーを開催

 従来、日本オストミー協会滋賀県支部会員の方を対象に開催していました『ウロストミー相談会』を、本年度は一般市民にも公開して『膀胱がんセミナー』として、平成24年4月21日(土)の午後、彦根市の彦根勤労福祉会館2階(研修室)で開催しました。参加者総数は33名で会員の方を始め、ご家族の方や多くの一般市民の方も参加されていました。講演後の質問も多く、活発で盛況なセミナーとなりました。
この『膀胱がんセミナー』は長浜赤十字病院 泌尿器科部長の原田吉将先生から「膀胱がんについて」と題して、私たちにも分かりやすく講演頂きました。講演では、泌尿器の構造から尿路系のがん、疫学から始まり、膀胱がんの症状、診断法、膀胱がんのタイプ、再発の問題、そして治療の面からは、手術療法の種類や化学療法まで幅広くお話し頂きました。さらに膀胱全摘後の尿路変向術についても詳しく教えて頂きました。手術療法では膀胱がんの種類によってはTUR-BT(経尿道的膀胱がん切除術)で、膀胱を温存できることもあり、種類によっては膀胱を全摘しなければならないこともあります。がんの性状や種類、性質などを詳しく調べる事によって適切な手術方法が検討されると言うことが よく分かりました。また尿路変向術では失禁型2種類と禁制型2種類の特長や欠点、最近の傾向などについても理解出来ました。
 「膀胱がんについて」の講演の後、彦根市立病院 皮膚・排泄ケア認定看護師の西村紀子先生から「あなたにも知ってほしい 膀胱がんとの付き合い方」と題して、ウロストミーを対象に日常のトラブル対処法と災害への備えについて、具体的に詳しく講演頂きました。講演では例えば、ストーマ周辺の皮膚トラブルに対するケアのポイントとか、災害時に給付されたストーマ装具がコロストミー用だった時に、応急処置としてどうすればよいか、などの対処策を具体的に教えて頂きました。また災害に備えての準備としてどのようなものが必要かなど、我々オストメイトが心掛けておくべき事も良く理解出来ました。
 今回のセミナーに参加された方は、膀胱がんに対する知識と理解を深め、またウロストーマケアとオストメイトの災害対策についても理解を深めて頂いたものと思います。