お知らせ内容

実施年月日 2012年12月07日 
災害対策講習会(草津)を開催

 従来、社会適応訓練として講演会と相談会を中心に実施してきましたが、今回は阪神・淡路大震災や東日本大震災を顧みて、また東海・東南海・南海大地震が予想されるなか、災害対策を実践的にとらえた講習会を開催しました。全国的にも、このような形で災害対策講習会を行うのは今回がはじめての試みとなります。今回の講習会には会員19名、ご家族3名及び非会員4名の計26名の参加がありました。
まず始めに滋賀医科大学医学部付属病院の皮膚・排泄ケア認定看護師の河田優子先生か
ら『オストメイトの災害対策の心得について』と題して講演を頂きました。講演では、滋賀県の災害誌や国内でのこれまでの大震災も踏まえて、さらに先の大震災を経験された方の手記なども考慮して、大地震に見舞われた時の問題点や注意点を抽出し、その対策について具体的に分かりやすくお話し頂きました。何よりも大切なことは、「ストーマ装具の確保」と「万が一に備えて、自分で準備すべき事や自治体の災害対策の確認」です。基本的にはまず自助です、そして共助、さらには公助です。防災の第1歩は自助であり、平素から「自分の身は自分で守る」という心構えが重要です。
 講演を頂いた後、滋賀医科大学医学部付属病院の皮膚・排泄ケア認定看護師の河村光子先生と河田優子先生のご指導により、ストーマ部分の模型を用いて、避難所でのストーマ装具の交換を想定して演習を行いました。避難所では使い慣れた装具は手に入らない場合が多いので、いろんな装具を使用できることは大切です。「この装具しか手に入らないという時にどうするか」がテーマです。今回はワンピース系フリーカット装具を使い、はさみでカットするところから、装具の貼付までを実践しました。さらに自分のストーマサイズより大きいストーマ装具を使用するときの対応方法も実践させて頂きました。
 出席の皆さんは、近くに座られた者同士、和気あいあいと教材を使って実習に取り組ま
れていました。災害の備えて非常に役に立ったものと思います。
                                      以上
[本講演・演習の詳しい内容は日本オストミー協会滋賀県支部の会報誌、平成25年1月号に記載しています。]