お知らせ内容

実施年月日 2010年08月03日 
日帰り入浴施設における入浴問題について

本年5月中旬、支部の女性会員が母親とのドライブの途中に県下の日帰り入浴施設に立寄り、入浴をしたい旨申し出したところ、「オストメイトである」との理由で入浴(入場)を断られた事が御本人からの連絡で判明しました。
御本人には、「母親との入浴を楽しみにしていたのに、何故?」との思いも強く、不愉快な思いをされたのは誠に遺憾であり、支部では早速、滋賀県の窓口部門に概要報告と今後の是正処置等につき協力要請を行い了承をいただきました。
以降、支部では県行政の御協力と関係各位のアドバイスをいただき、公衆浴場業界や、当該日帰り入浴施設への再発防止と是正処置への取組みを実施して参りました。

取組みに当たっては、県との共同作成のオストメイトの入浴に関するQ&A資料と、支部作成のオストメイトを理解いただくための啓蒙資料を用意し、業界対応としては、県下の公衆浴場業者(概30社)が加盟する県公衆浴場業生活衛生同業組合の総会の場を利用しての協力要請の実施、当該施設対応としては、滋賀県の担当部門に支部役員2名が同行して当該施設を訪問、是正処置依頼を実施しました。

 組合の総会では、?オストメイトの事はかねてから知っていて、組合員には入浴拒否等に気を付けるよう指導している
?入浴されるオストメイトの方で、いつも洗い場で袋を洗われる方がいて注意しても聞かずに、困っているとの事でした。

 また、当該施設の責任者の方との話合いでは、?30年程前に親族にオストメイトの方がいて、お腹に箱を当てていた当時の印象が強く、あれではお湯が汚れると思い当日は入浴をお断りした。今日の説明を聞いて装具が進んでいる現状を始めて知った、再発無きようにする
?「オストメイトの入浴に問題無し」とする県あるいは団体の発行する簡潔な資料があれば、他のお客さんに掲示出来るのでいただけないか、との要望がありました。

掲示用の資料については、Q&A資料と啓蒙資料から抜粋したA4表裏資料を、滋賀県で作成いただき、当該施設に送付いただきました。(下記に参考掲載)
今後の課題としては下記の2点があり、今後も再発防止に向けた取組みを実施して参りますので、入浴拒否の情報がありましたら支部まで連絡をお願いします。

?昔からの銭湯と言われる公衆浴場には、組合組織があり業界への啓蒙・周知活動は実施出来ましたが、今流行の当該施設の様な日帰り入浴施設は、本組合には未加入で業界を纏める組織も無く、今後も個別に是正処置と協力要請を行わざるをえない。
?公衆浴場に入浴時の注意事項として、ストーマ装具を装着して、中の汚物を捨てて入浴する等のルールは、講習会や相談会でWOCナースから常々指導いただいていていますが、一部の心無いオストメイトのルール違反で、多くのオストメイトが迷惑する事となります。このため、入浴ルールの支部HPへの掲載や、県下の全WOCナースに協力をお願いして、入院期間中に装具廃棄ルールと同様に、公衆浴場での入浴ルールの指導・徹底をいただけるようにしていきたいと思っています。

尚、今回は入浴前に施設へオストメイトである旨申告されましたが、ノーマライゼーションの見地からも、また入浴に際し、御本人が介護が必要で施設側に何かの手助けを求める等の特段の事情が無い限り、事前申告は不要ではとの当局のご助言もあり、支部としても施設への事前申告は今後不要とさせていただきます。

オストメイトの入浴についてのお願い



オストメイトの入浴に関するQ&A